職員の読書日記 職員の読書日記

このページでは、職員の読書日記を紹介いたします。
発達協会の職員である私たちが、出会った本の感想などを紹介するページです。


第27回

「学童保育に作業療法士がやってきた」

(糸山 智栄 ・小林 隆司 /著 高文研/出版社 定価:本体1,200円+税)


(公益社団法人発達協会 療育部 長田真歩 作業療法士)

日本における作業療法士の人口はアメリカに次いで2番目です。しかし、小・中・特別支援学校で働いている作業療法士の割合を比べると、アメリカは20%に対し日本は0.2%と言われています。教育制度の違いなどもありますが、アメリカでは普通の学校で作業療法士が働いており、身近な存在となっています。

本書の著者は、岡山県学童保育連絡協議会の会長をされている方です。アメリカでの作業療法士の働き方を知り、学童保育と作業療法士が連携を取れないか考え、取り組み始めました。結果、2016年の夏、岡山県倉敷市の学童保育所を作業療法士が訪問しました。その時の子どもに対する支援の様子が、支援員さんや保護者の視点で具体的に書かれています。本書の大部分を占めるのは、実際に学童保育の支援員さんから寄せられた子ども達の行動に対する困り事と、それに対する作業療法士からのアドバイスです。

私自身、2017年に恩師の作業療法士に同行し、福島県の学童保育の巡回に行ったことがあります。現場を見た際に感じたことは「学童保育の自由度の高さ」です。学習や遊び、食事、片付け、行事など学校よりも様々な活動を多学年同時に行います。学校とは異なり枠づけが曖昧な時間を、子ども一人ひとりが多学年集団の中でトラブルなく過ごす為にはどのような支援、環境作りをしていくのが良いのか? 学童保育で実現可能なことが書かれている本書は、現場での支援に大いに参考になると思います。




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