職員の読書日記 職員の読書日記

このページでは、職員の読書日記を紹介いたします。
発達協会の職員である私たちが、出会った本の感想などを紹介するページです。


第38回

「乳幼児の発達障害診療マニュアル―健診の診かた・発達の促しかた」

洲鎌盛一/著 医学書院/出版社  定価:2,750円(10%税込)


公益社団法人発達協会 療育部 山崎里沙 (精神保健福祉士)

筆者は、発達障害・知的障害のある子の療育をしています。本書のタイトルにあるような「診療」をする立場ではありませんが、「子どもの発達をみて、関わる」という点で重なる部分はあると思います。新人研修の際、療育の先輩に「発達の道筋が分かりやすい本」と勧められて手に取りました。

「診療マニュアル」と聞くと、分厚い本を想像される方も多いと思いますが、本書の厚さは1pほど。乳幼児健診に役立つ1か月〜5歳までの月齢・年齢に応じた、発達障害の診かたについて要点がまとめられています。何を狙いに、どんな物を用いて、どんな言葉かけで子どもを観察するのか、子どもがやりたがらない場合はどうするのか、実践例も豊富です。問診の注意点や、複数の症例、コラムには専門用語等の解説もあります。これらは、健診に限らず、発達障害・知的障害のある乳幼児の指導者、支援者が子どもの評価をする際にも役立つと思います。実際、筆者は新人の頃、一本指を立てることは、ジャンプは、形の見比べは、本来何歳くらいでできるのか、それができる発達段階で、他にどんな様子が見られるのか等、子どもと本書をよく見比べていました。

本書は、生活で取り組みやすい「発達の促し方」にも触れています。「発達をみて、関わる」一番身近な人は、保護者です。保護者へ関わり方の提案をする際にも本書は参考になると思います。乳幼児の発達に関わる専門職の方、ぜひお手に取ってみて下さい。




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