伝え合いを考える
-発達障害をもつ子と
 そのコミュニケーション特性とは

倉持親優 著

もっと子どものことがわかるようになる、
もっと子どもに伝えられるようになるヒントを満載。


仕様 A5判 168ページ
定価 :1,760円(10%税込)
発行 かもがわ出版


はじめに
第1章 子どもから伝わらない ――――子どもの行動・意味が伝わりにくい――――
「ことば」にこだわらないかかわり  
   Nくんとのかかわり/ことばを使わなくとも
 笑いの裏にあるもの   
   Aくんの笑い/子どもの笑いあれこれ
 わからない子   
   Tくんの大騒ぎ/わからないから大丈夫?/雰囲気を伝える
 「こだわり」にこだわらない   
   同じ質問を何度もくり返すTくん/なぜくり返すのか
 「待てば回路の日和あり?」       
   待つことは大切/Mちゃんの場合/ダウン症の頑固さ/待ち方について
 本音の言えない子     
   Dくんの場合/自分の気持ちが表現できること 
 かたまる子―――――動かないのか、動けないのか――――――
   Tくんの場合/自閉的な子のかたまり/動きやすくするためには
 おしゃべりできたらいいのになぁ    
   ことばさえ出ればなんとかなる?/Sくんの場合/Dくんの場合/何が必要なのか
 外で遊ばなくなった    
   外にでなくなったKくん/思春期
 動かない子  
   Iくんの場合/子どもは「止まっている」だけではない/子どもを見る目が変わる
   
第2章 子どもに伝えられない ―――子どもに教えられない――――
 何度言ってもわからない  
   二階から飛び降りようとするAくん/行動が止まらない理由/からだをコントロールする練習
 「ごめんなさい」は万能薬か?    
   Sさんの「ごめんなさい」/謝れば、許される?/パターンを身につけたあと、どうすればよいのか?
 手を添えて伝え合う   
   Hくんの場合/伝える機会をつくる/大きく変わってきたかかわり方
 触れることでわかること   
   触れ合うことの難しさ/Mくんとの出会い――「触れること」を指導の中心に/「触れること」がおろそかにされている
 止めるだけでは、我慢も限界
   問題行動と「ストレス」/授業中、教室を出ていくAくん/抑える力を育てる/ 発散方法を考える
 雰囲気が伝わらない   
   言葉の意味は伝わるのに・・・・・/Tくんの場合/Sくんの場合/「雰囲気」だって教えなければ子どもはわからない
 「転ばぬ先の(余計な)杖」    
   学校に行きたがらなくなったAくん/あせって杖をはずしたお母さん/失敗しても大丈夫
 「叩く」のもコミュニケーション?   
   ことば以外の表現から子どもの意図をくみとる/Rくんの場合/Yくんの場合/「叩く」以外のコミュニケーション方法で
 ことば遣い    
    Oくんの場合/ことば遣いを変えるには/大人が話し方のモデルに
 つき合った気がしない
    Aくんの場合/Bちゃんの場合/子どもとのつき合い

第3章 大人同士で伝わらない ――――「ことば」のすれ違い――――
 自主性の落とし穴  
   まわりに興味が出てきたUくん/自主性と規律
 「できる」「できない」  
   評価の「ズレ」はどこから?/「包丁が使える」のちがい/「できる」ということ/自立への一歩を
 「良くなる」    
   「治る」と「良くなる」/ 同じ「良くなる」でも・・・・/ 専門医との切り替え
 「ストレス」   
   ストレスはすべて悪いものか?/「発達」に必要なストレス/ハンディがあるからストレスに弱いのか
 「充実した生活」とは?  
   Tくんのお母さん場合/「充実感」の内容のすれ違い
 規則正しい生活
   朝が苦手なSくん/規則にしばられたRくん/「規則正しい生活」は善か悪か?
 食事を楽しむ    
   楽しければいいのか/Eくんの場合/マナーとルール―――ハンディがあっても
 「お・しつけ」  
   「しつけ」に自信がなかったTくんのお母さん/家庭のなかのルールづくり/逃れず、恐れず
 「自由時間」
   生活が崩れたYくん/自由にもルールが
 みんな友だち?   
   Fくんの場合/みんながみんな、友だちとは限らない
あとがき



著者プロフィール
倉持 親優(くらもち・ちかのり)
立教大学文学部心理学科ならびに同社会学部社会学科卒
(社)発達協会 南指導室室長。 
言語聴覚士・社会福祉士・健康運動指導士






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