発達障害のある子の中には、感情のコントロールや情動調整が苦手な子も多く、活動や学習への参加が難しくなるということがあります。今回は、感情や情動の表出と調整や支援・関わりのポイントについて学びたいと思います。
１．「気持ち」はなぜ大切か？
２．情動の発達
３．発達にハンディーのある子どもたちの情動発達：情動を伝えることの大切さ
４．支援の際に心がけること：かかわりかたのポイント
５．支援例①：ことばのないお子さん：情動を調整するための環境づくり
６．支援例②：ことばのあるAさん：感情の自覚化
７．支援例➂：ことばのあるBさん：大人との振り返り

感覚の問題を抱える発達障害のある子・方は多いものの、本人たちの口から感じ方や困り感を聞けることは少なく、周囲が苦慮する場合もあります。どのような感覚の問題を抱えているのか、どのような困り感があるのかについて理解を深め、支援やサポートについて学びます。
１．「感覚の問題」とは？
２．発達障害のある人の「感覚の問題」
３．感覚の問題を評価する
４．発達障害のある人の感覚の特徴
５．感覚の問題の具体例とセルフケア
６．「問題」だけではない感覚の特徴

公立の小中学校では、一人一台の端末が整備され、教育場面でのICTの活用が身近なものとなりました。子どもたちの学びが広がって自信を持ち、生活がより豊かになるよう、ICTの活用について学びたいと思います。
１．はじめに
２．特別支援教育・発達支援分野におけるICT活用の経緯
３．ICTで指導・支援する
４．ICTとの関わり方を考える
５．ICTにしかできない経験を
６．AIを生きる力のツールに
７．おわりに―適応行動を獲得しウェルビーイングを高めるICT活用へ―

成人して働いている当事者４人にインタビューし、仕事や現在の生活について聞きました。企業就労、作業所、福祉施設など、学校卒業後の子どもたちの進路はさまざまです。将来どんな大人になりたいか。どんな生活を送りたいのか。考えるきっかけになればと思います。（聞き手／編集部）
・入社以来、勤続１８年―Ｈさん（36歳）
・清掃や組み立てに取り組む―Ｗさん（27歳）
・企業就労を目指して頑張り中―Ｓさん（22歳）
・特例子会社で勤続6年―Оさん（32歳）

忘れっぽいお子さんの中には、失敗体験が重なったり注意を繰り返し受けたりしている子がいます。また関わる大人も「何度も注意しているのに！」とイライラしてしまうこともあるかもしれません。忘れっぽさの背景、今回はワーキングメモリに注目し、理解や支援につなげたいと思います。
１．ワーキングメモリとは
２．ワーキングメモリはなぜ重要なのか
３．ワーキングメモリが弱い子どもたち
４．ワーキングメモリに着目した支援
５．ワーキングメモリにまつわる支援のあり方
６．おわりに

障害のある子どもの将来について、親は少なからず心配や不安に思う部分があると思います。今回は住まいとお金について考え、子どもの将来についてイメージを膨らませ、新たな気持ちで子どもと向き合えればと思います。
１．お金はたくさん残せばいい？
２．信託を活用して定期的な収入をセットする
３．信託の仕組みを活用した商品
４．本人が亡くなるまで年金を受け取れる共済の仕組み
５．お金の管理の方法
６．成年後見制度は障害者に向いていない？
７．成年後見制度は障害者には使えない制度？
８．成年後見制度は今後変わっていく？
９．日常生活自立支援事業の基礎知識
10．「障害者グループホーム」とは？
11．一人暮らしの支援制度
12．大切なのは本人の希望
13．学童期の間に準備しておきたいこと

１人ひとりに合った学習の場の提供と、多様な個々人が共に学習することの両立をどのように実現すればよいでしょうか。日本のインクルーシブ教育の歩みや考え方、世界と日本の捉え方の違いを確認し、これからの日本のインクルーシブ教育や実際の現場における実践について考えます。
１．特別支援教育の変化
２．インクルーシブ教育とは何か？
３．インクルーシブ教育と「インクルーシブ教育システム」
４．現在の課題
５．インクルーシブ教育を進める―今できること―
６．インクルーシブ教育の先を見る

発達障害のある人は、その特性から生きづらさを抱えていたり、失敗体験が積み重なっていたり、ストレスがたまりやすかったりします。また発達障害と精神障害が併発するケースもあります。思春期・青年期における精神障害について、発達障害との関連や予防の手立て、サポートに関して学びます。
１．はじめに―現代の思春期・青年期臨床に求められているもの
２．思春期・青年期とは
３．生活を視野に入れた治療や支援を考える
４．安心感や安全感を育む
５．家族を含めた治療や支援を考える
６．終わりに

発達障害のあるお子さんは、姿勢やバランスを保つことが苦手な場合があります。それが原因で繰り返し注意を受けたり、トラブルになることもあるでしょう。理学療法の視点から発達障害のある子の身体的特徴を捉え、評価の方法、指導方法を学び、子どもたちへの理解を深めたいと思います。
１．はじめに
２．感覚異常
３．小脳機能低下
４．姿勢制御システム
５．姿勢を保つための筋
６．姿勢改善の取り組み
７．ストレッチ
８．体幹筋トレーニング
９．動的バランス練習
10．おわりに

発達障害のある子どもの中には、不安がつよくてなかなか行動できない、不安な気持ちを人に伝えられない子がいます。周りの大人が「大丈夫」と説明しても子どもは行動できず、もどかしさを感じてしまうかもしれません。どうサポートして乗り越えればよいのか、不安がつよい子への理解と対応を探ります。
１．不安がつよい子と発達障害
２．海外の研究の動向から探る自閉スペクトラム症と不安症状
３．自閉スペクトラム症の子どもへの認知行動療法

私たちが当たり前のように行っている日常生活のさまざまな場面で「実行機能」が活躍しています。今回は実行機能がどのようなものなのか、実行機能の発達に関しても、理解を深めたいと思います。
１実行機能とは？
２実行機能の発達過程
３実行機能が高い子どもとそうではない子ども
４実行機能と発達障害
５おわりに

食器具の操作、姿勢、マナー等、食事時に大人が継続して注意してもなかなか改善しないことがあります。注意が多くなると、雰囲気が悪くなったり、意欲が低下することもあります。今回は食事場面での評価の視点、指導・支援のポイントや実際の取り組みについて学びたいと思います。
１．食事動作をピラミッド・メソッドで分析する
２．座るのが苦手（第一段階の問題）
３．スプーンや箸を使うのが苦手（ピラミッドの第２段階）
４．事例
５．まとめ